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日々見たものや思ったことがらをだらだらと
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今夜はメガネケースとゴム紐買ってとっと帰ります
お天気の話題というのは話題に乏しい人が
持ち出すそれの代表であったり、
頭があまり回らない状態でとりあえず場つなぎで出てくる、
つまらない話題の代表みたいな扱いをされる事が多い訳ですが、
逆に言えばそれだけハードルが低く、
どんな人にとっても共通認識として入りやすい話題として、
それだけ優れているという話でもあるのではないかと…

などと、少し言い訳がましい物言いをしてみた訳ですが、
それは何故かと言えばまたしてもお天気の話から入るからなのですね。

最近こればっかりで申し訳ありません。

さて今日も雨なんですよ。
それもまぁ雨粒の大きさ雨脚共に素晴らしいレベルの。

予報でもそうなってはいますけれど、
このペースだと適当に朝には上がっているだろうとは思いますが。

しっかりした雨だと弱い雨特有のだらだら感がない分、
いくらか気が楽と言えます。

さてもとりあえずカメラ持って出てはみましたが、
やはり辛いですね。

雨の日は裏道に車が結構入ってくるので、
なかなかゆっくり撮影していられませんし、
やはり傘を片手にというのはなんともまどろっこしいです。
それならば雨がしのげる場所で撮れば!
などと考えるも画的に偏りがちに…
まぁそうそう都合よくそういう場所に
面白い物があるってものでもありませんしね。

ということで今回も映画のお話をしましょう。

徘徊をご期待していた方は今夜分の更新をお楽しみに。
といいますか今夜は雨降らないといいなぁ…


「Flesh+Blood」 日本劇場未公開 1985 監督:Paul Verhoeven
「環境が人を造る」などと言いますが、環境とは経験との接点の事であり、
つまり「何か」に触れる頻度、確率がどれほどの物か?

その中での選択の積み重ねが人を作り上げてゆくという事なのですね。

ある人にとってそれは避ける事のできない物や
得てして当たり前の物であったとしても、
違う人にとってはまるっきり接点のない、
意識の中にすら存在していない物だったり。

そう云う観点から考えれば繰丸の生きてきた環境は、
とても恵まれたものだったと言えるのかもしれません。


さて、ほんのちょっと昔まで
地上波でも映画を放送してくれる枠というものが結構あったりしました。

全国ネットしているような大手放送局の有名な枠はじめ、
ローカル局のそれも併せれば、一日に3、4本。
多い時では日中から深夜にまたがって
5本6本と放送されていたりしたものです。

CMがバンバン打たれていたようなメジャー作品や、
語り継がれ続けている古典名作はもちろん、
劇場公開にさえ乗っていないようなビデオスルー作品、
それもB級からZ級と呼ばれるようなものまで、
本当に幅広くお茶の間に流されていました。

現在の地上波では想像できない話ですが、
本当によい時代だったと思います。

そんな中にあって一際異彩を放つ映画枠がありました。

時間帯的にお昼ごはんの片付けも終わり、
夕食の買い物に出る前に一息…
みたいなテンションの主婦がTVに向かうような時間帯。

枠は一社提供で合間に入るCMもテレビショッピングばかり。
(今でこそそういうのも珍しくなくなりましたが。)

であるにも関わらず、非常に尖ったチョイスの作品群を
気怠い午後に突っ込んできていた枠があったのです。

繰丸はその枠のお陰で「空の大怪獣Q」を知り、
「悪魔の性キャサリン」を知りました。

「女必殺拳」や「けんか空手極真拳」を知りました。
「恐竜・怪鳥の伝説」に再び出会う事ができました。

ざっと印象深かったタイトルを羅列してみましたが、
だいたいずっとこんな感じの映画をバンバン放送していたのです。
しかもほぼ毎日。

時間帯も時間帯ですし当然視聴は録画頼みだった訳ですが、
ほぼタイトル情報のみの一本釣りみたいな状態でさえ、
これほど濃いタイトル群が並ぶ訳ですから、
今以上に無知だった繰丸が取りこぼした分も相当あったのだと思います。

なにせ繰丸の学生時代から比較的近年(といっても10年以上は
遡る事になりますが)まで、枠は存続していた訳ですからね。

その間、様々な映画に触れる機会を与えてくれた
このローカル局の映画枠は、繰丸の人格形成および、
娯楽に対する価値観構築にわりと大きな影響を与えたのだと思うのです。

そういう意味で、「恵まれていた」と言った訳です。

当時の局の担当の方には感謝してもしきれません。
マーチンと愉快で外道な仲間たち(このあと一名脱落します)
さてまたも前置きが長くなってしまいましたが、
今回紹介する『Flesh+Blood』もおそらくこの枠で放送された物が
初見だったと記憶しています。

本作品はあの「ロボコップ」や「氷の微笑」などでお馴染み、
ポール・バーホーベンさんの初期作品なのですね。

その辺りの作品を知ってる御仁には
もうだいたいのお察しはついている事かと思いますが、
まぁ…そういう感じの映画です。
初期作品とはいえその辺りのブレはまるでありません。
さすがです。


ざっくりとしたあらすじとしては、

雇い主と上司によって裏切られ、
ほぼその身一つ状態で放逐された傭兵集団が、
地中より掘り出した聖人像の啓示を受け、
裏切った連中へ復讐するピカレスク物…

…なんか違うぞ?
…いや違わない?

物語の主人公はマーチンというならず者の傭兵で、
マーチン率いる無法の傭兵集団に許嫁のアグネスを奪われた
貴族の御曹司スティーブンがその奪還の為に戦いを挑む。

そんな感じで「悪漢視点」で、とてもわかりやすい
王道なお話を描いてる風ではあるのですが、

そこはそれバーホーベンさんです。
全然一筋縄では行きません。


普通に考えればスティーブンのポジションというのは、
清廉潔白なヒーロー的キャラクターが
当て嵌められてそうなものなのですが、

序盤こそそれっぽい風ではあるものの、
追い詰められるととても下衆な本性を垣間見せます。


といいますか物語の中心ピースであり、
被害者ポジションの囚われのオヒメサマであるトコロの
アグネスもそれ以上に強烈です。
というか登場人物で最もアレな人なんじゃないでしょうか?

もう登場した瞬間からかなりかっ飛ばしてる人なので
初見の方は相当びっくりするかと思います。


そんな感じでこの映画。
出てくる人出てくる人みんなアレな感じなんですね。

たぶん比較的善人に近い感性の持ち主って、
元傭兵団長であるホークウッドぐらいじゃないのでしょうか?
(散々利用されまくる上にペストで死にかけたりもしますし、
もしかすると物語上最大の被害者なのかもしれません。)

とはいえただ単に人の汚い部分だけを見せる露悪趣味のみで
本作品を片付ける事はできません。

確かに十二分に悪趣味でお下品ではあるのですが、
実にシンプルで純朴とさえ言える人の生き様の物語でもあるのです。

主人公マーチンからしてそうです。

アグネスと出会って以降の彼を観ていると分り易いのですが、
根の部分は物凄くピュアな人間なのですね。

ただその育ちが故に行動や感情の動きがアレなだけで。

そういう匂いはマーチン以外の愉快な傭兵仲間たちの方々からも
感じ取る事ができます。

故に対照的にアグネス含め、スティーブンやその父であり、
映画内最低のクズ野郎であるアーノルフィニといった、
教養のある側の人間性のアレさ加減が際立ちます。

おそらくその辺りは意図的にそうなっている部分なのでしょうね。

ただアグネスについてはマーチンとの距離が近づいた分、
単なるビッチではない(いや充分にそうなんですけどね)、
どこからが嘘でどこまでが本心なのか判らない
複雑な心の動きが見える描かれ方をしています。

兎にも角にも一にも二にも
ヒロインとしてアグネスのキャラクターは傑出していると思います。
色んな意味で本当に強烈ですからね。
実はこっちが主人公なんじゃないの?って思うぐらい。


一曲も二癖もあるキャラクターたちの話ばかりに終始してしまいましたが、
画的にも見どころのあるシーンは多く、
冒頭の方の街中での略奪シーンは大迫力かつ大説得力です。

初見の方にはなるべく新鮮な気分で観ていただきたいので
あれこれ列挙しない方向で行きますが、
ハッとするような画面を時折挟んでくるのも本作の良い点です。
ご覧の際は細かく意識しながら画面を観てゆくのも楽しいですよ。
ホークウッドさんは無事穏やかな暮らしに戻れたんでしょうか?
これが色々すごいヒロイン、アグネス嬢です。
つい最近まで国内ではDVD化すらされていなかったような
VHS時代のビデオスルー作品ですが、
映画談義の際にはそこそこの確率で名前が挙がったり、
「タイトル忘れたけどこんな変な映画を昔観た」的な話が出たりするのは、
やはり単なる露悪的なお話のインパクトのみではなく、
単なる善悪論で測れない複雑なキャラクター像なり、
象徴的な画面造りなりが心にひっかかったりするからなのでしょう。

実際とある有名長編ダークファンタジーコミックにも
多大な影響を与えているようですしね。

世間的な扱いとしてはマイナー映画という事になっていますが、
その筋(ってどの筋?)ではそこそこ名の通った、
陰の源流のようなものとして観た人の心に息づき続けてきた映画。

そんな作品です。


決して家族や恋人と一緒に!みたいな名作大作ではありません。
が、観た人の心の中に必ず何かを残すという意味で、
本作は一見の価値ある映画であると断言できます。
(ただしグロかったりするのが苦手な方は要注意ですが。)

つい最近やっと発売された吹き替え音声まで収録されたDVDBDも
大変お求めやすいお値段ですし、
興味の湧いた方はまず自分でさらに下調べをしてからでも結構ですので、
是非ともお手にとっていただきたいと思います。

損はしませんよ?
多分。きっと。


それにしてもこんなのを昼下がりに
放送しようとした担当者さんって…?
「炎のグレートコマンド~地獄城の大冒険」ですよ?
放送時の邦題からして。

かなりマジで只者ではないと思います。


では今回はここまで。
お付き合いありがとうございました。
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