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日々見たものや思ったことがらをだらだらと
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「CATACOMBS」 デジタルサイト 2007 監督:Tomm Coker/David Elliot
ものすごーく月次で当たり前のお話なのですが、
人生というのは目的通りの結果を得られる事の方が少ない物です。

この世界はほぼ「ままならない」要素で構成されており、
自分自身の心や身体も時としてその「ままならない」要素となって、
とても恐ろしい敵として、障害として、
結果を妨げる原因と化す場合もままあったりします。

一度そういう歯車が狂い始めると、
やることなす事全てが裏目にしかならず、
良い結果を得られない、無為に終わるといったそういうレベルでなく、
何もかもが悪い方へしか作用しないなんて事もあります。

まさしく泥沼ですね。

最善の行動を取っているつもりでいながら、
どんどん自ら『最悪』の深みへ深みへと歩を進めていく訳ですから。


恐ろしい事に『最悪』というものは
何かしら磁力のようなものを持っており、
さらに多くの『最悪』を引き寄せて来てしまいます。

自分自身の行いによる『最悪』。
それに引き合う他人の手による『最悪』。
まるでドミノ倒しのように『最悪』が折り重なり、
時として人を押し潰してしまうのです。

そんな時ってありませんか?

もう何をやっても上手く行かない時って?
上手く行かないどころか何もかもが裏目に出て、
何かやればやるほどただ被害が広がるだけで、
これじゃ何もしない方がマシだったよ!みたいな時って?

今回紹介させていただく「カタコンベ」という映画は、
まさにそんな感じの作品です。


最初からそこそこキメキメなヴィクトリアさん
カリスマ的な位置づけのジャン=ミシェルさん
おお!今回は比較的前置き短めですかね?
そうでもない?
まぁそれは兎も角あらすじにまいりましょう。


精神安定剤を常用するほど神経質で
頭痛持ちの「サエない」女性ヴィクトリアは、
姉キャロリンの留学先であるパリに招かれ、
その不良仲間たちと共に秘密のパーティに参加することになる。

秘密のパーティとは、
パリの街の地下に広がる広大なカタコンベ内で行われる違法パーティ。

内気なヴィクトリアはその乱痴気騒ぎの空気に面食らうが、
この会の主催者であるジャン=ミシェルと出会い、
何やらまんざらでもない気分に…

薦められるままに飲めないお酒を口にしたり、
カタコンベに纏わる恐ろしい噂話を聞いたり、
いくらか打ち解けてきたかと思ったのもつかの間、

地底湖で泳ぐ泳がないでキャロリンと口論になり、
ヴィクトリアは機嫌を損ねて一人皆の元を離れてしまう。


案の定暗く広大なカタコンベで道に迷うヴィクトリア。
すぐさま心配したキャロリンが追ってくるが、
合流したところで突如懐中電灯にトラブルが…

キャロリンは慌てず非常用に携帯していた発炎筒に点火。
と、その赤い炎が暗闇の中に異様な姿を照らしだす。

それは先ほど酒の席でジャン=ミシェルが語っていた、
カタコンベに潜む山羊の仮面をつけた殺人鬼!

次の瞬間殺人鬼に捕まったキャロリンは惨殺され、
半狂乱のヴィクトリアは転がるように走りだし、
カタコンベの闇の中を逃げ惑う。

執拗に追ってくる山羊マスクの殺人鬼。

ヴィクトリアはその追跡をどうにかふりきり、
パーティ会場へと戻り、ジャン=ミシェルとも再会できたが、
折り悪くパーティ会場に手入れの警官隊が突入してきて
その騒乱でまた一人はぐれてしまう。

パニックとなった人波の中で流されるまま揉まれるままに
昏倒してしまったヴィクトリアが次に意識を取り戻した時、
パーティ会場の様子は一変して静寂の中にあった。

そう、ヴィクトリアはただ一人取り残されてしまったのだ。
入ってきた扉も施錠され、もはやここから出る事も出来ない。

救いを求める叫びさえ飲み込む暗く広大な地下墓地の深淵に、
一人きりで置き去りとなったヴィクトリアは出口を求めて、
闇の中を歩き始める。

例の殺人鬼がどこかに潜んでいるかもしれない暗闇の中を…


とまぁこんな感じでヴィクトリアさんの脱出劇と相成る訳ですが、
この映画、状況設定を上手く使って不安感を煽ったりという、
そういう演出部分が光る一作です。
※映像はイメージです
例えばカタコンベじたいは街の地下に広がっており、
人の生活圏が目と鼻の先にあるにも関わらず鉄格子一つで隔てられて、
抜け出る事ができないカタコンベの舞台設定であったり、

ヴィクトリアはアメリカ人なので
パリという街そのものが基本アウェーであるという部分もそうですね。

土地勘的なものもそうであるなら言葉の壁というものもあります。


そういう諸々の「見えない」「判らない」恐怖に、
ヴィクトリアが追い立てられるようにカタコンベを逃げまわる。
まぁそんな映画です。

カメラアングルなどもわりとフェティッシュでよいのですが、
わりと賛否が別れるかなぁ?と思う部分も幾つかあります。

まず何より主人公であるヴィクトリアのキャラクターですね。

おそらく彼女に対してどういう評価を下すかで、
この映画そのものをどう感じるか?も
大きく変わってくるのではないかなと思います。

設定上、内気で神経質とありますが、
そう言われてパッと浮かぶキャラクター像ともうしますか、
基本パターンのイメージを裏切ってくる感じなんですね。

もじもじしてるタイプではなく、
常にピリピリしてテンパってる方向ですから。

ですので案外アクティブじゃんこの人?と思ってしまう事でしょう。

まぁ実際爆発力はあるタイプです。
でないとこんな脱出劇は成り立ちませんしね。

めそめそもじもじでへたり込んでしまうようでは、
ホラー映画の主人公は務まりませんし。


まぁそういう自閉的で常時テンパっている彼女について、
どう感じるかが映画の評価にかかってくるのかな?
とは思いますので一つ頭に置いておいてください。

あと、演出部分が少し尖りすぎている部分も、
鼻につく人は鼻につくかも知れません。

多分これTV放映とかする場合、一段フィルターかかるでしょうね。
かなり画面チカチカしますのでそういう描写に弱い方も注意です。


途中ちょこっとだけ中だるみはありますが、
全体的にテンポはよく、結構退屈はしないかと思いますので、
上記の注意事項を頭に置いた上でご覧いただければ、
かなり楽しめるのではないかと思います。

わりとオチ命みたいな映画ですので、
何度も繰り返して観るようなタイプの作品ではありませんけどね。

「こう来たかー」となるか「やっぱりなー」となるか、
ここの部分もわりと賛否が分かれる気はしますが…
初見時のインパクトは結構あるのではないかと思います。

基本的に狭い範囲のお話なので
結構綺麗に収束してゆく映画でもありますしね。
そこは結構丁寧で良い仕事だと繰丸は思います。

ちゃんと肝心な場面は必要な場面でリピートしてくれますしね。


繰丸も比較的お気に入りの部類の映画ではあるのですが、
ただひとつ残念なのが、
「サエない女」ということになっているヴィクトリアを、
結構顔立ちから骨格からしてはっきりくっきりしている、
モデルタイプっぽい女優さんが演じてる事ですかね?

「磨けば光る」的な線を狙っての部分もあるのでしょうが、
パーティへやってきてからの場面が大半ですので、
出番の殆どでキメキメの服を着てキメキメにメイクもしているので、
あまりサエない雰囲気が出ていないのですね。

これがもう少し日本人受けしそうな少し野暮ったさのある、
キレイ系ではなく愛嬌のある系の女優さんが演じていれば、
「知る人ぞ知る」隠れた名作ぐらいの評価は得られたかもしれません。

まぁ「テンパったモデル風の女性がずぶ濡れになったり、
泥まみれになりながらこ汚い地下墓地を走り回る」というのも、
結構フェティッシュではありますけどね…
(制作側もそこの部分はかなり狙って撮っていると思います。)

好みとしてはそこはベタな感じでもよかったかなと思います。


細かく苦言は述べましたが、
結構見どころの多い映画ですので、
お安くレンタル可能なタイミングなどで是非ご覧いただければ…
などと思います。

体感系ホラー映画としてはオススメの快作です。


では今回はこんなところで。
お付き合いありがとうございました。
色んな意味でたくましい女性だと思います
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