忍者ブログ
過ぎ去りし日々のそれこれ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 
GARGOYLE NO.001
ガーゴイル
GARGOYLE

 
ガーゴイルとは、おおよその場合寺院などの屋根周辺に配置され、
樋口の役割をはたしたりもする魔除けの彫像の事を指す。
が、ごく稀にであるがそれが突如として動き出し、冒険者の前に
立ちはだかる事がある。

何かの目的で邪な魔術によって生み出されたものなのか、齢を重ねて
自然に生命を持つに至ったのか、
それとも元からそういう生き物なのか、その正体は不明であるが、
ただひとつ明確なのは、悪意と害意をもって襲い掛かってくるという事である。

 彼らはまさに彫像のごとく息を潜めて獲物を待ち伏せしているため、
その存在に気づいた瞬間には不意打ちによっていきなり深手を
負わされてしまったり、
最悪の場合何が起こったのかすら気づかないまま命を失ってしまうことになる。

たとえ最初の不意打ちを回避できたとしても、
その、まさしく石のごとく強固な身体は
生半可な刃など通さず、見かけによらない敏捷な動きから繰り出される
重く硬い手足は、
それそのものがちょっとした武具に匹敵する威力を持ち、相当な苦戦を
強いられる事となるであろう。

 唯一の救いは、その重い身体を持ち上げるには頼りない翼が単なる飾りであり、
見た目に反して飛翔能力を持たない事であるが、
第三、第四の腕として戦闘に加わってくる事を差し引けば、
さしたる救いとも言い難いかもしれない。

 主に古く寂れた廃墟を好んで潜んでいるようだが、
不自然な場所にこの手の彫像が立っている場合、
まず警戒しておく方が無難であろう。

 ちなみに彼らが獲物を求めるのはどうやら捕食などを目的とする
行動ではないらしく、
かといって住処にはゴーレムなどのそれに相当する守るべき術者も
対象物もいないケースが多い。

ますますもって謎の多い存在である。


 …さて、第二回目ということで、今回はガーゴイルです。
aVAshiriとガーゴイルのとファーストコンタクトはゲームブックでした。
(確か『バルサスの要塞』だったと思います)

挿絵もきっちり用意されており、なんてかっこいいモンスターなんだ!と
一気にお気に入りと化した訳なのですが、
その後のコンピュータRPG全盛期においてはあまりその特性を活かされる事もなく、
単なる下級の悪魔系モンスターとしてわりと格下扱いされる事が多く、
少し寂しい思いをしたりしていたものです。


 はてさてこのガーゴイル。ルーツについては諸説あるようですが、
何れにせよ「取り込まれた側」の存在である事は確実な訳ですから、
扱いとしては生きた彫像的な魔法生物というものより、
悪魔や魔神の類として扱うのがしっくり来るような気がします。

また、ルーツのひとつともされ、造形的にもそっち寄りのものが
多かったりしますので、ドラゴンの亜種として解釈してみるのも
面白いかもしれませんね。
(考えてみれば偶像崇拝が禁止されている中でああいうかたちで伝えられてきている訳ですから、
想像以上に何か強い存在が元になってるのかもしれません。)



 今回のドット絵はもう一段捻る感じで、ガーゴイルと同じような役割を担う
鬼瓦っぽい意匠を混ぜ込んで描いてみました。

鬼という立場もどこかしらガーゴイルと近しいものがあるような気がします。

「鬼」という存在を為すバックボーンと共に、
「石になる」という事も、そのルーツを紐解くための重要な鍵のひとつだったりします。

その辺りを照らし合わせてみると、ガーゴイルというもののまた違った側面が
見えてくるかもしれません。

こういった自由な解釈も、モンスターを取り扱う上での醍醐味ではないかと、
aVAshiriは思ったりする訳です。

それでは今回はこんなところで。

ありがとうございました。



※モンスターの解説は基本的にaVAshiri独自の解釈によるものですので、
迂闊に他所で披露してしまうと恥をかいてしまう事になるので、十分にご注意ください。
PR
PREV ←  HOME
Copyright (C) 2024 いまさらなハナシ All Rights Reserved.
Template Design by kaie
忍者ブログ [PR]