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過ぎ去りし日々のそれこれ
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GHOST NO.025
ゴースト
GHOST

 「幽霊」または「亡霊」などとも呼ばれる不死の怪物。

彼らは「場」に焼き付いてしまった思念の燃えカスのようなもので、主に恨みなどと言ったネガティブな感情の残滓である。

 その姿かたちも焼付きの強さによって様々で、生前とほぼ違いのない状態のものもあれば、手や顔といった部位のみの場合もあり、その何れにせよ霧や靄を通した光のように、薄ぼんやりとしていて朧気なとらえどころのない状態で現れるというところは共通している。

ただ、どれだけ姿かたちがはっきりと人間の体を保っていたとしても、ゴーストたちには思考能力というものはなく、己を支配する狂おしいまでの渇望、つまりその誕生の種火となった悪意をそのまま垂れ流す事しか出来ない。

所詮は強烈な思念の残り滓でしかなく、意思疎通を試みることのできる相手ではない。


 当然であるが彼らに肉体と呼べるものはなく、直接的に打撃を与えたり物理的に触れたりする事も叶わないが、彼らの目視できる「像」、つまりその支配領域に生き物が接触してしまうと急速にエネルギーを奪われてしまい、凍傷のような状態を引き起こしてしまう。

それは彼らがネガティブなエネルギーの塊であり、本質的にこの世の生物とは異なる理の上に成り立っている存在であることの表れなのである。

また、感覚的に鋭敏な者や精神力の弱い者は彼らの負のエネルギーに同調してしまい、狂気に支配されてしまう事も多いので、つねに強い意思を持って向かい合わねばならない敵である事を忘れてはならない。

狂気に引かれてしまった者はゴーストに同化され、操り人形となってしまう恐れもある為、その前触れが見えた場合は早々に浄化を行うか、もしくは一時的に気絶させるなどして行動不能にしてしまうといった緊急的な対処が必要となる。


 すでに述べた通り、彼らは討ち滅ぼすべき肉体をすでに持たないので、基本的に不死であり、普通の武器などではその存在を完全に絶つ事こそできないが、物理攻撃で文字通り霧散させてしまう事で一時的ではあるものの無力化は可能である。

ただし、それはただの一時しのぎでしかない為、時間が経てばまた像を結んで活動を始めてしまうので、根本から絶つには聖職者による浄化か、もしくは魔法の力を持った武器の力が必要である。


 彼らは犠牲者を生み出し続ける事で、さらなる悪意の火種を飛び火させてゆき、その存在を強固なものにしてゆく。

やがてそれらは個々の悪意を飲み込みあって一塊となり、恐ろしい群体、レギオンと呼ばれるさらに悪質な悪霊へと変質してしまうという。

そうなってしまうと最早散らす事も不可能となり、生半可な冒険者では手に負えない存在となってしまっているので、見極めには注意せねばならない。


 モンスターとしての知名度、認知度としてはおそらく最大級のもので、おそらくゲームなどに興味のない人でも知っているレベルではないかと思います。

ただ、その解釈や捉えられ方の振れ幅も大きいモンスターではないでしょうか?

ゴーストとはすなわち幽霊であり、その幽霊というものに対しての認識が、そのままこのモンスターのイメージとして反映されるのでしょうけれど、ゲームなどに登場してくるのは大別してだいたい以下のような、

①シーツやボロ布をあたまから被ったような漫画的なスタイル。

②顔などがくっついているが、とらえどころのない不定形っぽい発光体のようなスタイル。

といった2種類の分類できる感じですね(aVAshiriは後者を採用しています)。
比較的リアルな世界観の場合は後者。そしてややコミカルな雰囲気を持つ作品の場合は前者という感じで採用されている感じが多いようですが、ボロ布の中に発光体という組み合わせパターンなどもよく見かける気がしますね。

どちらにせよ実際の幽霊(恐怖映画や怪奇番組やなどに出てくるような)のような、完全に人間寄りのデザインのものはあまり採用されていないようです。

はっきり人の姿をしていると一目で幽霊であるという事が分かりにくいというところもあるでしょうし、背景の物語がわからなければそういう姿かたちである事も、もう一つ活かせない感じでしょうから、徘徊モンスターとしては扱い難いという理由からそうなるのも仕方ない事なのでしょう。

実際、シナリオに絡んでくる場合は生前の姿のままの幽霊が登場してくる場合がありますからね。
そこは用途に併せての使い分けをされているという感じなのだと思います。

 あとその存在についても様々な解釈があり、ポピュラーなものは肉体から離れて死後成仏できない魂が怪物化した…というものですが、ここでは少し捻った解釈を採用しており、死の際に『場』に強烈に焼き付いた感情の残滓がかたちを成して怪物化したものという定義をしてあります。

これは、中国の『魂魄』という考え方を参考にしたもので、それは死後天へ昇る精神を司る『魂』と、姿かたちを司る『魄』という大きく分けて2つの要素から霊というものが構成されているという考え方なのですね。

まぁ上の説明は実にざっくりとした概要な訳ですが、霊というものは複雑かつ多用な要素で構成されており、死を迎えた際、その有り様によって地に残される『魄』の部分から鬼(悪霊)が生まれるという話が今回の解説の下敷きになっています。

また、悪霊は次第に個を失い群体化するというのも元ネタがある話で、霊という存在は人が向き合ってきた歴史が深い分様々な説や物語が残されているため、面白いネタに事欠きません。


 ちなみにですが、今回はデザイン的にも元ネタがありまして…
幼少期にトラウマとなったゲームブックの某モンスターの挿絵を参考にしてあるのですが…

おわかりいただけたでしょうか?


それでは今回はこんなところで。

ありがとうございました。

※モンスターの解説は基本的にaVAshiri独自の解釈によるものですので、
迂闊に他所で披露してしまうと恥をかいてしまう事になるので、十分にご注意ください。

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