忍者ブログ
過ぎ去りし日々のそれこれ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 
LESSER DEMON NO.011
レッサーデーモン
LESSER DEMON

 
特定の魔神の名ではなく、大雑把に下級の魔神の事を指す。
大凡の場合、その姿は野蛮な獣のようであり、場合によっては醜い歪みに崩れた姿をしている。

 彼らの多くはかつて神と同等の存在であり、様々な種族たちから信仰対象とされ相応の力を持つ者たちであったのだが、偉大なる神との戦いに破れ、世界のはるか深みにある隔絶された世界へと堕とされる事となった。

 そこは奈落、または魔界とも呼ばれる世界であり、普通、決して人智の及ぶところではない領域なのであるが、いつの世にも世界を呪い、神を呪い、触れてはならない力にすがり、己が怨念や欲望を実現せんとする者はいるもので、その邪悪なる知恵によって禁忌が破られることは後を絶たない。

しかし、その深淵にある領域から神にも匹敵する力を持つ彼らを呼び出すとなると、当然多くの障壁を越えねばならず、並大抵の力量ではその本来の姿かたちで彼らを現世に呼び出す事など不可能に等しい訳であるが、
スライムのそれのように大凡の場合、多くの要素が削り落とされた『力』の粕のようなものが実体を結ぶ事になり、つまりレッサーデーモンと呼ばれる存在とは、そういった理由で表層的な魔的エネルギーが不安定な状態でかたちを成したものなのだ。
魔神でありながらも名前すら与えられず、ただひとまとめに『レッサーデーモン』とだけ呼ばれるのはそういった理由なのである。

 実体化したレッサーデーモンは、当然であるが知能は本来のそれから大きく低下してしまっており、その獣じみた姿に相応しい程度の認識力しか持たず、
そしてその力も各段に削ぎ落とされてしまっている訳なのだが、元々が神にも等しい存在である為に、それでもなお恐るべき破壊力を有し、詠唱などを介すことなく自然界のエレメントに直接干渉することで、非常に強力な魔術を操る。

実体を結んだ際の術式に左右される部分ではあるが、その肉体も不完全ながらも強靭であり、多少時間をかければ手足が切り落とされようとも再生してしまえるほどの回復能力を持つ。

見る影もなく醜く歪み、変わり果てた姿となってはいるが、これはかつて神の軍勢と戦ったモノであり、森羅万象の理に通じる存在なのだ。
下位であれ、『魔神』の看板に偽りはないのである。


 基本的に知性らしきものが抜け落ち、野獣のような凶暴さにまかせて破壊や殺戮をもたらすのみの存在であるのだが、信仰対象となる事については悪い気持ちはしないようで、中には邪教徒たちに魔神だの破壊神だのと祀り上げられ、神の座に納まっているモノもいるらしい。

 もっとも邪教の神であるので、当たり前に生贄などと言った血生臭い儀式によるご機嫌取りは必須であり、ご利益など期待できるべくもないのは言うまでもない。


 自然発生と人為的に呼び出されたモノということの差はあるもののスライムとは近しい存在である事は先に触れた通りであるが、より多くの贄や負のエネルギーを得る事でさらにその力を増し、もとのあるべき姿へと近づいてゆくというレッサーデーモンの特徴から、スライムも同じように変化が起こるのではないか?という説が生まれたようである。

今のところスライムでそういった前例は確認されていないようであるが、悪魔召喚における新たな可能性として一部の術者から注目されているらしい。


 デーモン、デビル共に「悪魔」と称されたりする訳ですが、
ここでは非常にざっくりとそれらを『DAEMON=魔神』『DEVIL=悪魔』という区別で語ってゆくスタンスを取ろうと思います。

 さらにざっくりとそれぞれを説明するとするならば、「魔神」とは異教、邪教の神の事を指し、「悪魔」とは元から神に敵対する為の存在を指すという風な感じで考えておいていただければ結構ではないかと。

 ついでにもうひとつ悪魔を指す言葉でサタン(SATAN)というものがありますが、こちらはまさしくストレートに「敵対者」というような意味合いを持つ名で、そういう名前の悪魔の固有名詞として扱われている事の方が多いようですが、実のところ特に固有の悪魔を指す訳ではないようです。
 デビルも同じく敵対者な訳ですがその違いとしては、サタンは神が信仰心などを試す為に人を誘惑したりする役割を担った存在で…まぁ有り体に言ってしまえば、マッチポンプ役ですね。
デビルが自主的に人間を堕落させる為に活動しているのに対し、サタンは神によって役割を任命され、特定の対象に向けて派遣されてくる事がメインのようです。

 有名なサタンとしては、エデンの園でイブに知恵の実を食べるよう誘惑した蛇が挙げられますが、これもよく言われるように蛇=サタンという名の悪魔という訳ではなく、「サタンの役割をした蛇」という風に解釈するべきところな訳ですね。
しかしこのあと蛇も罰を受けていたりする事もあって、サタンという名の悪魔=蛇という認識の方がポピュラーになっているようです。
まぁ悪魔を題材にあつかっている創作物の多くで、サタンはすでにその存在を確固たるものにしていますので、元々の役割などがどうあれそれはもう「そういうもの」として存在が定着してしまっている訳でもあるのです。

 悪魔の住む深淵とは人の心の中にあり、その時代ごとの認識で様変わりしてゆきます。
信仰によって神が生まれたり死んだりするのと同じように、悪魔の類も時代と共に生まれては消え、そして人の心の有り様に併せて変化してゆくのでしょう。

 …あ…レッサーデーモンについてあまり語ってないですね、今回。
すでに長々と語り過ぎましたし、まぁいいという事にしておきますかね?

それでは今回はこんなところで。

ありがとうございました。



※モンスターの解説は基本的にaVAshiri独自の解釈によるものですので、
迂闊に他所で披露してしまうと恥をかいてしまう事になるので、十分にご注意ください。

PR
PREV ←  HOME  → NEXT
Copyright (C) 2024 いまさらなハナシ All Rights Reserved.
Template Design by kaie
忍者ブログ [PR]