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過ぎ去りし日々のそれこれ
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BASILISK NO.010
バジリスク
BASILISK

 
古い文献などを紐解くと、その名には”王の中の王”という意味とも記されているようだが、
現在ではただ蛇の王の事を指す名であると伝えられている。

 四本から八本の脚をもち、頭部に王の名にふさわしい王冠のようなコブ、或いは角をいただくトカゲの姿をしているとされているが、
その姿を間近で見て無事に生還できた者が皆無に等しい有様の為に、その詳しい姿かたちにも諸説あり、生態も不明に近い。

 そのれもそのはず、その視線は捉えた動植物を石と化し、その吐息は触れたもの腐れさせる猛毒を孕み、全身に纏う毒気は圧力を伴うほどの熱気を放ち、地を枯れさせ、水を干上がらせ、瞬く間に周辺を砂漠へと変貌させる。
触れるもの全てに等しく滅びを与えるこの孤高なる王は、まるで生きた災害と言える存在なのだ。

 ただし意外な弱点についても伝承には語られており、何故かイタチだけはバジリスクの視線や毒を受け付けないとされ、また雌鳥の鳴き声を聞くと恐れおののいて逃げ出すとも、即死するとも言われている。

後者の話がもう一つ不明瞭なところを見ると些か眉唾なところのある言い伝えであるが、おそらくバジリスクの起源に由来するものだと推測されるので、今後の研究によってさらに意外な事実を知るきっかけとなる可能性が高いであろう。

 余談であるが、真にバジリスクと呼べる個体は実はこの世には一匹しか存在しないと言われており、多くの冒険者たちが地下迷宮などで出会うそれは、邪悪な魔術によって生み出された各段に能力の劣る模造品の魔法生物なのである。

 制御しやすいドラゴンを生み出す為にワイバーンが造られたという説と同じように、これもまた人の手に負えるバジリスクという事で作り出されたモノなのであろうが、ワイバーンのケースと異なり、バジリスクのその姿や生態がもう一つはっきりしないという事をよい事に、
本物と偽って広く売り込んで回った悪徳な術者も多かったようで、ワイバーンのように別の名が与えられなかったという背景があり、
そもそも実物の研究が進んでいないと云う事が最大の理由であろうが、こういったデッドコピーの存在も、その容姿をはじめとする情報の混乱の原因になっているのであろう。


 山風先生原作のアニメにもなったコミックのタイトルにもなっている事もあり、
その知名度は抜群で、それ以前から多くのコンピュータRPGに登場しているというモンスターですが、
その大凡において能力がデチューンされてしまっているモンスターの代表ともいえる存在ですね。

 まぁ確かに、伝承等そのままの額面通りに能力を再現してしまったら、とても人間の手に負えるものではありませんし、
その弱点を突いて攻略という流れを作ったとしてもイタチや鶏頼りになるという辺りなんだか締まらない展開になりそうですから、
止む得ないというところなのでしょうか。

 あと怪獣的なモンスターとして扱われている事も多い訳ですが、その能力の如何にも大層な感じや、
災害や疫病+蛇という発想で生まれた怪物であり、8本足という盛られ気味な身体的特徴(部位の数は能力がその上乗せされている数分優れているという事の現れでもあるのです)を併せて想像すると、
大元としてはデーモン(魔神)的な何かだったのではないかとも考えられる気がしますので、
これもまた扱い方のアプローチを少し変えてみると、面白い使い方ができるモンスターなのかも知れません。

なんせ二つ名が蛇の王ですし、『バジリスク』という語感もなんともカッコイイですよね。
もっと大物としてスポットライトを浴びても良いモンスターなんじゃないかな?
などとaVAshiriは思ったりします。


それでは今回はこんなところで。

ありがとうございました。



※モンスターの解説は基本的にaVAshiri独自の解釈によるものですので、
迂闊に他所で披露してしまうと恥をかいてしまう事になるので、十分にご注意ください。

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